カテゴリ:くろがね四起マグネトー修理編( 1 )

 【レストア特集】

       ~「くろがね四起」搭載マグネトーの修理編~


 「NPO法人防衛技術博物館を創る会」が、2年前からレストアを進めてこられた、日本最初の国産四輪駆動車で、小型軍用乗用車として使用された「くろがね4起」が、このほど復元作業が完了し、そのお披露目・祝賀会のご招待を受け、2016年9月24・25日、富士山のふもと御殿場市へ行って参りました。
 参加者は約350名で、24日は雨のためホテル前で、25日は朝から晴れて、屋外でのお披露目会となりました。

(写真下4枚:復元が完了し、お披露目された「くろがね四起」。上2枚の写真は24日のホテル前でのお披露目のもので、ライトアップされて金色に輝いて見えた。下2枚の写真は、25日に撮影したもの。)
d0079522_64027100.jpg

d0079522_6404517.jpg

d0079522_20175584.jpg

d0079522_2018684.jpg
  

 私共は、「くろがね四起」の心臓部であるマグネトーの修理を担当しました。その修復にはなかなか苦労しましたが、その様子をご紹介いたします。

(写真下:「くろがね四起」搭載マグネトーは、三菱製E型式(初期型タイプ)。解体するとかなりの錆びに覆われていた。)
d0079522_2044910.jpg

d0079522_20442663.jpg


(写真下2枚:アマチュアローターを解体。コイルはかなり劣化して、鉄心まで錆が広がっていた。完全に錆を取り、鉄心に絶縁用紙を巻いてコイルを巻き始める。)
d0079522_2049146.jpg

d0079522_2049413.jpg


(写真下2枚:アマチュアのスリップリングが割れており、そこから電気がマグネット本体にスパークする恐れがあるため、新しく作り直すことにした。新しく作り直したスリップリングをコイル軸に装着して、ベアリングも左右とも新品に交換。※スリップリングからスパークすることは、バイク関係のマグネットにはありうることです。)
d0079522_2054497.jpg

d0079522_2055452.jpg


(写真下:アマチュアをマグネット本体に装着。磁石は着磁して、磁気が復活。二気筒なので、マグネットには高圧コードの取り出し口が二つある。試験の結果、良好な火が出て完成。 )
d0079522_2114259.jpg


 一旦、完成したマグネトーを先方に送り、走行テストを行いましたが、もう少し出力が欲しいとの要望があり、再度、マグネトーの巻き直しを行い、より良好な火が出たマグネトーでの走行テストはOKとなり、納品となりました。

 無事に「くろがね四起」のレストアが完成して、本当によかったです。
by kobas2006 | 2016-10-15 21:19 | くろがね四起マグネトー修理編

小林喜久子【コバスモデルエンジニアリング代表】元発動機専門メーカーの女性直系子孫が石油発動機エンジン模型を製造販売


by kobas2006