カテゴリ:機械遺産 小林式木炭瓦斯機関( 1 )

 【報告】   
          
        2012年産業考古学会(推薦産業遺産)認定
         2015年日本機械学会機械遺産認定
 
         小林式木炭ガス機関(昭和11年製造)
              運転の模様
            ~平成28年6月~


 2012年に産業考古学会(推薦産業遺産)、2015年に日本機械学会機械遺産に認定されました、小林式木炭ガス発動機12馬力と小林式木炭ガス発生機は、戦前に製造されたものですが、NPO法人発動機遺産保存研究会の皆様をはじめ、多くの方々のお力添えのおかげで、現代でも立派に動き、ガスを発生させ、発動機を動かすことができます。

 先日、実際に動かす機会に恵まれましたので、その模様をご紹介いたします。

(写真下:昭和11年に製造された小林式木炭ガス機関。向かって右側が小林式木炭ガス発動機12馬力、左側が小林式木炭ガス発生機。木炭ガス発生機は、ガス発生器(左端)とガス清浄器(中央)に分かれる。当時、小林式で一番需要が多かったのが、この12馬力。ガス発動機には、ガス専用のキャブレターが使用されている。)
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(写真下:始動準備の模様。中央の清浄器の下部より、前回の残留コークスをかき出して、清掃。作業して下さっているのは、(株)御池鐵工所の発動機担当の方々。)
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(写真下:今回使用する、岩手県から取り寄せた木炭とコークス。)
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(写真下:燃料となる木炭約15キロを細かく砕いて、ガス発生器の上部から、およそ七分目まで投入。)
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(写真下:続いて、コークスを清浄器上部の窓から投入。)
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(写真下:ガス発生器の焚口に、木っ端と紙を敷き込み、灰溜の皿に水を入れて、準備完了。)
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(写真下:焚口に火をつけて、送風機を回して風を送り、木炭を燃やす。燃やし始めて30~40分後、ガス発生器からは良好なメタンガス、水素ガス、一酸化炭素が発生する。これらの燃焼ガスが充分に発生しているかを、コックを開けて、ライターで火が付くかで確認。火が付けば、いよいよ、ガス発動機にガスを送り始動させる。)
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(写真下:小林式木炭ガス発動機の運転模様。小林式木炭ガス機関は上向き通風式。灰溜の皿に入れた水の反応で、水素が発生し、大きな燃焼力を得ることが可能。木炭ガス発動機の始動の際は、ガスを木炭ガス発動機に送ると同時に、発動機のホイルを人力で回し、点火させる。ガス発動機は一度点火すると、ガスを吸入し続けながら、木炭13~14キロの燃料で、1時間ほど良好に回り続けることができる。)
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 木炭ガス機関は、戦前、石油燃料が著しく不足した日本では、大変重宝された動力源で、小型の木炭ガス発生器を搭載した乗合バスや自動車が使用された時期もありました。
 そんな苦しい一時代を担った、木炭ガス機関。
 ほぼ当時のまま現存し、実動することができる、小林式木炭ガス機関のご紹介でした。

by kobas2006 | 2016-07-25 15:46 | 機械遺産 小林式木炭瓦斯機関

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