カテゴリ:【連載4】澤藤マグネトー馬蹄( 2 )


  【 KOBAS「コイル巻線機」特集 ~“特殊”回転マグネトー修理編~ 】
     ~澤藤マグネトー馬蹄形BS-1タイプ用コイルを巻く~
                    その②


 当工房では、2008年12月に完成したKOBASオリジナル「コイル巻線機」を利用して、これまでに、当工房ミニチュア石油発動機KOBAS用コイル(連載1)のほか、年代物・実機の石油発動機の『回転マグネトー』(連載2)、『箱型マグネトー』 (連載3)の修理方法をご紹介してまりました。
 今回は、前回からの続き、『特殊な回転マグネトー(澤藤BS-1)の修理』について、「その②」をご紹介いたします。



~鉄心にコイルを巻く~澤藤マグネトー馬蹄形BS-1タイプ
 一次線を巻き始めます。
 一次線となる線径0.8ミリのコイルを鉄心の上に置き、先端をハンダ付けし、20ミリほど外へ出します。鉄心に絶縁紙を巻き、一次線を四段巻き、その末端を外に出した後、再び絶縁紙を巻きます。
 次に、二次線0.05ミリを巻いていきます。
 コイル完成までには、合計1万回も、延々と巻くことが必要です!でも、KOBASオリジナル「コイル巻線機」なら、3時間ほどで巻き終えることができます。(手作業だと24時間くらいかかります。)
 巻き方には、連載2でご紹介した、一般的な「回転マグネトー」とは異なった、工夫が必要です。
 巻き上げていく際、両端を少しずつ空けていき、最後には中央寄りになるようにします。万一、ボビンの両端まで巻いてしまうと、火花テストの際、コイル両端から鉄心に火花が飛び、プラグに火花が出なくなります。それは、電圧はコイルの外周ほど高く、コイル内部の火花が外に飛んでしまうためです。よく注意して巻きましょう。
(写真下:ニ次線コイル2000回目を巻いているところ。)
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~含侵~澤藤マグネトー馬蹄形BS-1タイプ
(写真下:含侵処理が完了したコイル(左)と、含侵直前の表面処理済みコイル(右)。含侵作業についての詳細は、『連載2「回転マグネトーの修理」その③』をご覧ください。)
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~通電確認~澤藤マグネトー馬蹄形BS-1タイプ
 含侵後乾燥させたコイルに、部品を取り付けます。
 通電を確認しながら作業を進めます。
 通電確認の方法は、『連載2「回転マグネトーの修理」その③』をご覧ください。
(写真下:コイル軸に上下金具を取り付けた様子。)
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~組み立て~澤藤マグネトー馬蹄形BS-1タイプ
 さて、いよいよ組み立てです。
 今回の回転マグネトーは特殊で、マグネトーの上にコイルを載せる一般的なタイプより、解体・組み立てが難しく、時間がかかります。
 次回ご紹介するボッシュータイプの回転マグネトーも、ほぼ同じ形状で、同様な巻き替え修理が可能です。
(写真下:矢印のベアリングは、ほとんど使用出来ない状態だったため、交換する必要あり。)
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(写真下:鉄心の組み付けが完了した様子。火花を出すためには、ポイントロータやポイントの調整が必要。高圧取出用ボビンは、古いブラスチックのような製品で、もろく壊れやすいので、特に注意が必要。)
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~完成~澤藤マグネトー馬蹄形BS-1タイプ
 とうとう、完成です!
(写真下:鉄心の組み込みが終わり、マグネトー本体へ組み込んで完成。)
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 以上で、特殊回転マグネトー「澤藤マグネトー馬蹄形BS-1タイプ」用コイル巻き換え方法について、連載は終了です。
 これまでの内容につきましてのご質問や、お手持ちのコイルの巻換えについてのご相談・ご依頼は、お気軽に下記までどうぞ!
   ◎お問い合わせ◎ 
     担当:森下泰伸まで メールまたは、携帯090-4975-2362へ。



 次回の連載をお楽しみに~!!


 
by kobas2006 | 2009-09-15 10:31 | 【連載4】澤藤マグネトー馬蹄

  【 KOBAS「コイル巻線機」特集 ~“特殊”回転マグネトー修理編~ 】
     ~澤藤マグネトー馬蹄形BS-1タイプ用コイルを巻く~
                    その①


 当工房では、2008年12月に完成したKOBASオリジナル「コイル巻線機」を利用して、これまでに、当工房ミニチュア石油発動機KOBAS用コイル(連載1)のほか、年代物・実機の石油発動機の『回転マグネトー』(連載2)、『箱型マグネトー』 (連載3)の修理方法をご紹介してまりました。
 今回は、いよいよ『特殊な回転マグネトー(澤藤BS-1)の修理』について、ご紹介いたします。


~特殊な回転マグネトー~
(写真下:2つとも澤藤マグネトー。馬蹄形BS-1タイプ(上)とLSA-1タイプ(下)。)
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 「連載2」で、すでにご紹介いたしました回転マグネトーは、マグネトー上部にコイルを乗せるタイプですが、今回ご紹介する特殊な回転マグネトーは、マグネトー内部でコイルが回転します。
 澤藤マグネトー馬蹄形BS-1タイプ(写真上)と、海外製回転マグネトーで有名なボッシュー(アメリカ製)タイプとも、内部構造はほとんど同じですが、後者はコイルが少ししか動かない「はじきタイプ」となっています。
 これより、澤藤マグネトー馬蹄形BS-1タイプの修理をご紹介いたしましょう。(アメリカ製ボッシューの修理については、次回ご紹介します。)

~コイルを取り出す~澤藤マグネトー馬蹄形BS-1タイプ
(写真下:マグネトー内部のコイルを取り出した模様。コイルを巻いてある鉄心軸(中央)、軸のポイントの接続金具(左)、コンデンサー(右)、下の二本のボルトは両端のベアリング軸。カバー金具は、この二本のボルトで止める。)
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~解体~澤藤マグネトー馬蹄形BS-1タイプ
(写真下:コイルの解体が終わった模様。コイル一次線(左上)は、黒く変色している。二次線のかたまり(右下)、絶縁紙(右上)、古いコイルを全て外した鉄心(左下)である。)
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~コイル巻線機に鉄心をセット~澤藤マグネトー馬蹄形BS-1タイプ
(写真下:KOBASコイル巻線機のチャクに、鉄新をセットした模様。特殊回転マグネトーのコイル専用に、今回、チャックを軽い樹脂製に改良。こうすることで、中心のズレがなく、正確に巻くことが可能。)
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つづきは、その②をお楽しみに~。
by kobas2006 | 2009-09-02 11:32 | 【連載4】澤藤マグネトー馬蹄

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by kobas2006