2009年 09月 02日
【特集】特殊な回転マグネトーの修理(澤藤BS-1編 その①)~KOBASオリジナル 『コイル巻線機』を利用~
【 KOBAS「コイル巻線機」特集 ~“特殊”回転マグネトー修理編~ 】
~澤藤マグネトー馬蹄形BS-1タイプ用コイルを巻く~
その①
当工房では、2008年12月に完成したKOBASオリジナル「コイル巻線機」を利用して、これまでに、当工房ミニチュア石油発動機KOBAS用コイル(連載1)のほか、年代物・実機の石油発動機の『回転マグネトー』(連載2)、『箱型マグネトー』 (連載3)の修理方法をご紹介してまりました。
今回は、いよいよ『特殊な回転マグネトー(澤藤BS-1)の修理』について、ご紹介いたします。
~特殊な回転マグネトー~
(写真下:2つとも澤藤マグネトー。馬蹄形BS-1タイプ(上)とLSA-1タイプ(下)。)

「連載2」で、すでにご紹介いたしました回転マグネトーは、マグネトー上部にコイルを乗せるタイプですが、今回ご紹介する特殊な回転マグネトーは、マグネトー内部でコイルが回転します。
澤藤マグネトー馬蹄形BS-1タイプ(写真上)と、海外製回転マグネトーで有名なボッシュー(アメリカ製)タイプとも、内部構造はほとんど同じですが、後者はコイルが少ししか動かない「はじきタイプ」となっています。
これより、澤藤マグネトー馬蹄形BS-1タイプの修理をご紹介いたしましょう。(アメリカ製ボッシューの修理については、次回ご紹介します。)
~コイルを取り出す~澤藤マグネトー馬蹄形BS-1タイプ
(写真下:マグネトー内部のコイルを取り出した模様。コイルを巻いてある鉄心軸(中央)、軸のポイントの接続金具(左)、コンデンサー(右)、下の二本のボルトは両端のベアリング軸。カバー金具は、この二本のボルトで止める。)

~解体~澤藤マグネトー馬蹄形BS-1タイプ
(写真下:コイルの解体が終わった模様。コイル一次線(左上)は、黒く変色している。二次線のかたまり(右下)、絶縁紙(右上)、古いコイルを全て外した鉄心(左下)である。)

~コイル巻線機に鉄心をセット~澤藤マグネトー馬蹄形BS-1タイプ
(写真下:KOBASコイル巻線機のチャクに、鉄新をセットした模様。特殊回転マグネトーのコイル専用に、今回、チャックを軽い樹脂製に改良。こうすることで、中心のズレがなく、正確に巻くことが可能。)

つづきは、その②をお楽しみに~。